2011年8月3日水曜日

やっぱり、忠実であること

神はジョン・ストット博士の長年の働きを通してその栄光をいろいろな形で現したと思う。その一つは、ストット博士を用いて、聖公会の中でも聖書に基づく正統的な信仰の居場所を保ってくださった、ということがあると思う。

60年以上にわたり、聖公会全体はますます大胆に異端的な不誠実へと進んでいる。少なくとも、イギリスやアメリカというかつて支配的な力を持った地域ではそういう傾向は強い。

一方では、今全聖公会の大半となっているアフリカや東南アジアの各管区は、最初から正統的な信仰を支持してきた。

ストット博士は両世界において大きな存在だった。信仰に関する真理を常に、明瞭に説く彼の熱心によって、圧倒されそうになっている西洋の信者は大いに励まされて、聖公会から離脱する誘惑に耐える力を得たのである。

また、ストット博士がグローバルサウスの各地に行き渡って証をすることによって、若い聖公会の信者の戸惑いをなくすことに至ったと思う。すなわち、欧米の宣教師たちから「これは神のみ言葉だ」と言われた聖書を受け入れたのに、今になって「その中で教えていることを真剣に受け止めなくてもいい」と言われている矛盾。

明らかになっているのは、聖書や「一度伝えられた信仰」(ユダ3)に忠実である教会は、そのコミュニティは成長して増える。そうでない教会は、縮んで死んでしまう方向にどんどん早く進んでいく、ということ。

これは、聖公会で急激に衰えている地域でも、飛躍的に成長している地域でもそうだと思う。前者の例えと言えば、イギリスにおけるアルファ系の教会植え付けブームや新しくできた北米聖公会の成長(創立以来2年も経たない間、250の教会を植え付け、1400人以上の大人に洗礼を授けている成果がある。)

ストット博士についてのある記事で、日本のことも触れられたことに驚いた。オクスフォード宣教研究センターの創立者ビナイ・サミュエル博士は次のように書いた:
広がっていく聖公会では「聖書において、エバンジェリカリズムにおいて、正統な信仰において忠実であった教会は成長してきた。日本にあったように、この様子が見られなかった教会は死んでしまった。結果として、今日、非西洋の聖公会の3分の2の教会は、聖書に忠実である、エバジェリカル系の教会になっているのである。」
死亡を宣告された教会に属しているわたしにとって、全然嬉しくない話である。でもサミュエル博士は間違っているとも思えない。

しかも、サミュエル博士がわたしたちに日本における「教会復活」の唯一の道を示してくれている気がする。どうか、主がこれを実現できる大勢の人を育ててくださるように祈っている次第である。

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